音声


椅子の芸術・新潟市民文化会館にて  撮影:1998年10月

声は、ただ自分の意志を相手に伝えるだけではなく、そのニュアンスからその人の性格や人格まで反映します。また、これが声楽という芸術の分野ですと、さらに歌手の様々な背景まで透けて見えてしまう場合もあります。また、一見地味なようでも、話し方や内容で、さっと人の心を捉えるような魅力的な人もいます。結局、人は五感に訴え、そして六感で捉えているのでしょうか。


新潟市民文化会館  撮影:1998年10月

さて、炎症や結節などが治っても、うまく声が当たらない、声を出すことに不安があって、どうも調子が出ない、という場合があります。また、何となくこのところ不調だ、思った通りの声が出ない、などの症状が続く場合もあります。形態的に異常が無くても(見た目に異常が無くても)、実際に障害を持っている場合、実際に耳で聴いて判断する必要があります。音声外来では、結節やポリープといった疾患の治療というよりも、声の使い方とその指導が主体となります。従って、実際の音声や録音された音声を聴いて判断し、その上で、声の使い方のアドヴァイスを行いますが、時にはヴォイス・トレーニングをする場合もあります。初めは、一般外来を受診していただいて医学的なチェックを行い、必要に応じて音声外来を予約致します。定期的な声帯のチェックなどは、一般外来で行っています。私は、歌う耳鼻咽喉科医として、歌手の立場から音声を判断、診療しています。

歌手の方が音声障害を煩うと、「もう歌えなくなってしまう」とパニックに陥ってしまう場合も少なくありません。夜、一人で悩んでいると、悪いことばかり頭を駆け巡り、不眠になります。悩むより、どうぞ受診して下さい。ほとんどは一時的なもので、投薬等で治る場合がほとんどなのです。また、結節、ポリープなども、すぐに手術が必要になるとは限らず、投薬等で治る症例も多いのです。


声帯:左から正常、声帯ポリープ、声帯結節

当院では、プロのクラシック歌手の方だけでなく、コーラス、POPS、歌謡曲、ロック、ジャズ、舞台、アナウンサー、司会MC、TV・ラジオ収録、邦楽、お笑い芸人などなど、多岐に渡って対応しています。
 


バイロイト祝祭歌劇場  撮影:2016年8月
 

神宮前耳鼻咽喉科 クリニック


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