目から鱗の耳鼻咽喉科


update: 2017年6月30日

ショパンが洗礼を受けた、聖ロフ教会  ©Y.KOSEKI

   あまりに多く誤解されている耳鼻咽喉科疾患について、基本たった2行で単刀直入に解説します。
ネット社会以前には考えられなかった事ですが、 この内容は、医師も対象にしています。
2014年8月1日より掲載開始しました。少しずつ内容を追加していきます。

目次

  耳関連
    世の中で、「突発性難聴」と診断されているものの多くは「内リンパ水腫」で、「突発性難聴」ではない
        低音が落ちるものは突発性難聴ではない。毎回ステロイドを処方してはならない。
        繰り返す難聴に「突発性難聴」と診断する耳鼻科医がいたら、迷わず転医した方が良い。
             *芸能人が、よく「突発性難聴」に罹患した、と報道されるが、これは便宜上、そう公表しているのであって
        全てが「突発性難聴」なのではない。ここを理解した上で報道しないと、的外れなコメントは混乱を招く。
    耳管開放症として診断されているものには、「内リンパ水腫」が多く含まれる
        耳管開放症の症状の一つとして「音程が下がる」 を見かけるが、耳管開放症単独では、音程の変化は起きない。
        「音程が下がる」場合には、二次的に「内リンパ水腫」が起きている、と考えた方が理に適っている。

    内リンパ水腫で「音程が下がる」という事を知らない耳鼻咽喉科医が、たくさんいる
        音程が下がる場合には、内リンパ水腫により内耳の基底板のコンプライアンスが変わり、チューニング・カーヴが変わった、と考えた方が
        合理的。音程が下がる薬にも注意。

    頭の位置を変えて誘発される眩暈をすべて「良性発作性眩暈」と診断してはならない
        内耳性の眩暈でも、頭の位置を変える事で眩暈を誘発される。迂闊に患者に病名を告げるべきではない。
    残念ながら、補聴器の調整技術には天と地ほどの差があり、最低レヴェルの所も少なくない
        コメント不要。書いてある通り。
    軽度〜中等度の一側性難聴患者に、補聴器は有用である
        「片方が正常だし、悪い方の耳に補聴器を入れても煩いだけ」というのは、過去の事。
        積極的にオープン・フィット型補聴器を試すべきである。患者の悩み・ストレスは、耳鼻科医が考えているより、遥かに深刻。

    人工中耳の欠点
        現在のものは手術が必要で、MRI検査も受けられない。鼓膜にチューブを留置する方法で、その先にマグネット、コイルを仕込んで
        鼓膜を駆動すれば、今より相当高品位な補聴器、人工中耳ができる。しかも、開業医でも簡単に留置できる。留置駆動子は簡単に
        抜去できるので、MRI検査も可能。鼓膜を静電膜としてエレクトレット駆動しても良い。

  鼻関連
    鼻のカサブタの特効薬
       アクロマイシン軟膏は、この手には抜群に効く。外にはみ出る位、たっぷり塗布。リンデロンなどを処方してはならない。
    花粉症の診断・治療の落とし穴
       何のアレルギーがあって、どの位の強さなのか、毎日の花粉の量がどの位なのかを把握しないと、効果の判定はできない。
       ただ無意味な投薬の変更を繰り返しても、患者の症状改善は望めない。この頁を参照の事。

    レーザー治療は、アレルギー性鼻炎の一連の治療の一環として行うべきで、それ単独では将来的な展望は望めない
       何のアレルギーがあって、どの位の強さなのかを把握し、照射のタイミング、強さ、頻度を決めるべきである。
       ただ照射しただけでは、症状のコントロールはできない。

    舌下免疫療法は、世間で報道されているほど甘くない
       相当大変です。こちらをお読み下さい
    効果が、かなり期待できる皮下免疫療法(減感作療法)
       ここを参照
    医者が処方する花粉症の内服薬には、ほとんど効かない薬がある
       服用しても効いている実感が無い薬がある。カタログ・データと実際の臨床、投薬のノウハウは全く違うのが現実。
    花粉症、アレルギー性鼻炎の点鼻薬は、同じ主成分でも効果は段違い
       実際に全ての点鼻薬を使用して検証。鼻汁が多い場合、鼻閉主体の場合、トータル・バランス、鼻茸合併例、嗅覚障害合併例等、
       最適な点鼻薬はそれぞれ異なり、効果は段違いである。主成分やカタログ・データだけで考えても、外れるだけ。

  喉関連
    抗菌剤を含んだトローチは百害あって一利無し
       時代遅れの抗菌剤(全く効かない)を含有したトローチが、いまだに発売されているのは信じがたい。
       抗菌剤は、必要ならば経口でふさわしいものを服用すべきで、意味の無い抗菌剤の乱用は百害あって一利なし。
    「それは発声が悪いからです」などと単純に言ってはならない
       ベルカントが良い発声などと思ったら大間違い。世界には、沢山の発声法があり、それを完全に習熟・理解しているか?
       名だたるオペラ歌手が音声障害に悩んでいるのは何故か? 迂闊な発言は避けよ。

    音楽的な「耳」が、どれほど診療に役立つか
    歌手や声を使う人が喉頭癌になって、残念な選択をするケースが無くならない
        進行癌の場合には、喉頭全摘(半切)しか治療法が無く、 手術しなければ、いずれ声は出なくなり、死亡する。
        どうせ声が出なくなるなら、命を落とすのではなく、生きよ!

  薬関連
    「ジェネリックは、成分が同じ」は、大間違い。全く効かないジェネリックがある
        物によっては成分が7割合っていれば認められるジェネリック。料理で7割合っていれば同じ味?
        日本では、認可されるジェネリックの数が多すぎて(時に40種以上)、全てを把握できない。全く効かない薬を受け取ったら??

  研修医へ
    医者の将来は、最初の3年で決まる
        本当の勉強はこれから。貪欲に学び経験せよ。知識が無ければ、自分の知っている疾患に無理やり当てはめてしまう。
        知識を増やし、五感、六感を鍛え、感覚を研ぎ澄まし、「何か違う」を感ぜよ。

  その他
    宗教も政治も、生物学的本能で支配されている部分が大きい
        宗教や政治の普及の原動力の背景には、種族の保存と繁栄の本能が関与している。
    なぜ、目の前の医者の言うことより、全くの素人やネットの書き込み(マイナス要因)を信用するのか?
        マイナスの可能性は、防御反応を賦活させる。リスクとメリットのどちらを取るのかは、本人次第。
        ネットの情報は誤りが多い(医療機関のものでも)ので、冷静に判断、選択を。

    マスコミに作られたスーパー・ドクターは、医者から見ると、?の人も...
        番組制作のために、、無理やり作っているのが多すぎる。出たがりと本当の名医は別物。
 

玉子湯温泉の散策コース(福島県高湯)   © Y.KOSEKI

神宮前耳鼻科 クリニック


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