舌下免疫療法


撮影:2013年12月

はじめに

2014年10月から、舌下免疫療法が保険適応で行えるようになりました。テレビでは、初めて根本的な治療の道が開けた、簡単に家で治療できる、等と放送されていますが、これは大きな間違いです。元来、皮下免疫療法、あるいは減感作療法と呼ばれる治療が100年以上前から行われており、私も1984年から行っています。当院では、2000年10月の開業以来、皮下免疫療法を行っており、大変良い成績を上げています

方法

アレルゲン免疫療法のサイトをお読み下さい。毎日舌下、そして3年は続けなければならないので、皮下免疫療に比べれば手間もお金もかかります。海外では、3年間治療を維持できたのは、わずか7%という報告があります。

安全性

皮下免疫療法の場合、極めて深刻かつ重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー反応)が起きる可能性があり、過去には死亡例も報告されています。当院では、スギ花粉に対する治療の場合、6%で何らかの副作用が出現しています。詳細は、皮下免疫療のページを読み下さい。
一般的には、皮下免疫療法の場合、全身反応が1/1000〜4000回の注射で出る可能性があり、1/20万〜250万回の注射でアナフィラキシー反応が出る、とされています。反面、舌下免疫療法では、1/1億の頻度でアナフィラキシー反応が出る、とされていていて、舌下免疫療法の方が、安全、と言えます。

有効性

当院では皮下も舌下も行っていますが、皮下免疫療法の方が確実に効く、と考えています。治療薬が確実に体に入る反面、慎重に治療を行わないと、それだけ危険だという事です。


撮影:2012年8月

治療を受けるにあたり

舌下免疫療法を受けるにしても、皮下免疫療法を受けるにしても、治療内容を十分に理解し、長期の継続治療が必要である事を覚悟の上で受けて下さい。テレビで見て、簡単にできそうだ、と思ったら認識を全く新たにして、以上の内容を良くお読みの上、ご受診下さい。
また、ホームページをご覧になって、何かわからない事がありましたら、受診の上、ご質問下さい。電話での質問にはお答えできません。

 


湖水地方にて  撮影:2013年8月

  

神宮前耳鼻咽喉科 クリニック


〒150-0001 東京都渋谷区神宮前 6-1-5

TEL:03-3400-3022

HOME